月色

今宵も雨が降っている。
自然災害に訳もなく胸が痛む。
月が見えない。


今日の夕飯には久しぶりにインスタントラーメンを食べた。
日常の半分くらいは自分で作るから体に悪そうな味がとても良かった。
1日を淡々と生きた。
昼に目覚め、リゾットを食べた。
そのまま少し勉強をして、FPSをして負けて現在に至る。

雨音に音楽が反射している。
心にふと墜ちる何かに苦しくなる。
好きな人の断片的に覚えている声を喉に着ける。
そしてまた聞く、聴く。

風呂が沸き切る前に入る。
下半身しか浸からないような水位が気がついたら胸まで浸かるようになって絶望しかける。
前髪を切ると目に入る切った前髪。
もうこの前髪は自分の体ではないんだなと思うと3mmしか切ってないけど体が軽くなった気がした。
人は何かふとした行為で思い出を語るが、自分はいつだって自己否定か目の前のこととかありふれた将来への不安を思ってしまう。
自分には思い出がないのだろうか。
「本当」が無い人間なのだろうか。
「無い」はとても怖いことだと思うから、僕は僕が怖い。

何をしても満たされないけど、乾いてしまうけど、僕はまだ生きれる気がする。